CNC複合旋盤を利用するとどんなメリットがあるのか気になっている方は多いのではないでしょうか。この記事ではCNC複合旋盤のメリットを詳しく解説すると同時に、デメリットもご紹介します。メリットとデメリットの両方からCNC複合旋盤を捉えることによって、さらに理解を深めていただければと思います。ぜひ最後まで読み進めてください。
CNC複合旋盤のメリットとは
金属の精密部品を作り出すのに欠かせないCNC複合旋盤ですが、CNC複合旋盤を利用するメリットは以下の3点です。それぞれ詳しくご紹介していきます。
品質が安定する
CNC複合旋盤を利用すると、精密部品の品質が安定します。なぜなら、CNC複合旋盤はコンピュータによって自動制御しながら金属加工を行うので、常に一定の品質をクリアした部品の制作が可能となるからです。
新人の職人の場合、金属加工の技術を習得するまでに時間がかかります。しかし、CNC複合旋盤を利用すると短期的な技術習得が可能になります。一方で、熟練の職人の場合はCNC複合旋盤を利用しなくてもこれまで培ってきた知識と経験から高い品質の部品加工が可能ですが、作業時間が長くなると疲れによって精度が落ちることもあります。CNC複合旋盤を利用すれば扱う人の習熟度によって品質が変わることがないため、不良品の割合を減らしてコストカットまでできるのです。
安全性・生産性が向上する
CNC複合旋盤はコンピュータで制御しながら自動で加工作業ができるので、手動操作の旋盤と比較して安全性と生産性が向上します。作業中に事故が発生すれば、職人の体が心配なだけでなく、労災などの事務手続きや現場の人手不足による生産性の低下などの問題も発生してしまいます。しかし、CNC複合旋盤がある現場では安全性の高さからそういったリスクを減らすことが可能となります。
CNC複合旋盤がある現場でももちろん安全性に考慮する必要はありますが、機器を操作する際の安全性がそもそも高いので、一台のCNC複合旋盤を作動させる一方でもう一台のCNC複合旋盤を同時に作動させることも可能です。その結果としてこれまでとは比較にならないほど加工時間が短縮され、大幅な生産性の向上によって大量生産を実現できるのです。CNC複合旋盤は職人を守る一方で、残業時間を減らすことにも役立っています。
複雑な加工ができる
CNC複合旋盤では、手動操作では難しいような複雑な加工にも対応することが可能です。職人の発想次第で試行錯誤しながら、機能をさまざまな用途に利用することができ、金属加工の幅を広げられます。たとえば、斜めの形状の部品や特殊な加工が必要な部品であっても、CNC複合旋盤があれば複数の工程を同時に進めるなどして問題なく対応できます。
CNC複合旋盤は精密部品を製造する会社にとってはなくてはならない機器のひとつで、これがあることによって精密部品の更なる改良や新しい特別注文への対応もできます。使い勝手についても少しの経験で品質が安定するように設計されているので、ミスが生まれやすい複雑な加工にはぴったりなのです。
CNC複合旋盤のデメリットとは
金属の精密部品の品質が安定して複雑な加工もでき、安全性や生産性まで向上するといったメリットの多いCNC複合旋盤ですが、デメリットも確かに存在します。CNC複合旋盤のデメリットは次の2点なので、詳しくご紹介していきましょう。
大きな部品加工には向かない
CNC複合旋盤は精密部品加工に適した機器なので、大きな部品加工には向きません。また、厚みのある金属を切断したり削ったりするのも苦手としています。大きな部品を加工する場合に使用する作業機器はその大きさに応じて異なりますが、手動操作の旋盤を用いる場面が多くなります。
生産品目の変更に時間がかかる
CNC複合旋盤を利用する際には、事前にコンピュータに数値などを入力してから加工作業を開始します。そのため、生産品目を変更する際には手動の場合と比べて作業を開始するまでに時間がかかります。ただし、実際に加工作業を始めるとCNC複合旋盤が自動で加工を進めるため、一度に2台を同時並行で作業させることも可能です。
まとめ
CNC複合旋盤のメリットは精密部品の品質が安定することだけでなく、安全性や生産性が向上すること、複雑な加工ができることです。精密部品の加工をするならCNC複合旋盤が欠かせません。一方でデメリットは大きな部品加工には向かないこと、生産品目の変更に時間がかかることです。このように、CNC複合旋盤は精密部品の加工時に真価を発揮します。
埼玉県飯能市にある「株式会社青木精機」は、CNC複合旋盤による加工をメインに、航空機部品や計量器部品、医薬機器部品などさまざまな精密部品をお客様にご提供しています。加工している材質は、ステンレスの他に非鉄金属も取り扱っており、主に量産品を受注させていただいております。お客様のニーズにできるだけお応えできればと思いますので、ご質問等ございましたらお気軽にご相談ください。皆様のお問い合わせをお待ちしております。
