移動手段や輸送手段として、自動車や航空機はもはやなくてはならない存在です。日々多くの自動車や航空機が製造され、メンテナンスされています。これらは、CNC複合旋盤に深いつながりがあることをご存知でしょうか。実は切ってもきれない深い関係です。
そこで今回は、航空機や自動車産業とCNC複合旋盤の深いつながりについて、ご紹介いたします。
航空機部品とは
航空機には数え切れないほどの部品が使用されています。エンジンなどのメインとなるパーツだけでなく、各パーツが連動するために、細かい部品が無数に組み込まれているのです。そのすべてが正しく組み合わさっていて、初めて航空機は空を飛べるようになっています。わずかな部品の不具合が思わぬ大惨事を引き起こしてしまうのは、間違いありません。
とくに航空機は空を飛びます。万が一の場合には不時着あるいは、墜落する危険が常につきまとっているのです。何百名の乗客の生命を預かっているうえに、人だけでなく物の輸送にも使用されています。重要なものを失ってしまう恐れもあるのです。エンジンなどの大きなパーツに関しても、細かい部品の集合体です。ミリ単位の部品もあり、制度によって出力にまで影響してしまうので、高品質でなければなりません。徹底した品質管理の賜物とも言える部品が、航空機産業を支えているのです。
確かな品質を保証するのは製造する企業の責任です。安心して使用してもらうためにも、CNC複合旋盤などの機械をフル活用します。精密でありながら、高品質な部品を大量に生産することになります。手作業での製造は現実的でありません。加工機械の存在は航空機部品を製造する際には、必須となるわけです。
自動車部品とは
自動車に関しても、もはやなくてはならない存在です。移動手段として一般的に浸透しています。自動車はさまざまなパーツによって構成されています。その中でも特に重要となるのが、エンジンを始めとする部分です。ボディやシャーシに関しても重要であることは確かですが、エンジン周りがしっかりしていなければ車は動きません。そのエンジンを正常に稼働させるためには、緻密な部品の構成が鍵となっています。
燃料となるガソリンを供給したり、そのガソリンを燃焼させてエンジンを駆動させたりすることになるわけです。そこには複雑な動きが組み合わさっています。細かいバルブなどが組み込まれているなか、そこで使用される部品にはやはり高い精度が求められます。設計されている性能をフルに発揮するためには、高い水準で製造された、緻密な部品が欠かせません。
たとえば車にはギアチェンジがあり、変速の際に部品のかみ合わせが変わることになります。その際にパーツが傷ついてしまいます。それを防ぐためにオイルを使用することで潤滑にしているのです。そのオイルを循環させて供給するための部品の精度がいまいちだと、最終的にはエンジンの性能だけでなく、寿命を縮めてしまうこともなりかねません。
高品質で大量生産が必要となる
航空機や自動車で使用される部品は、高品質であることがマストです。それと同時に大量生産が求められます。自動車は年間で約1,000万台生産されています。つまり1台あたりに必要な部品も単純計算で、1,000万セット必要になるのです。
また新車の製造だけでなく、修理なども含めるとさらに部品は必要になります。各部品の種類に関しても何百万個もおよぶでしょう。大量生産をするとなるとスピード感が求められるなか、そこで気になるのはやはり品質です。
製造元がいくら品質に自信があると言っても、そのまま鵜呑みにはできません。実際に使用してみた結果、性能が著しく下がってしまい、故障につながってしまっては大惨事です。そこであらかじめ品質を保証する必要があります。それが『品質マネジメントシステム』です。たとえば航空機製造業界においては『JIS Q 9100』という規格が存在しております。航空機メーカーとの取引においては、この規格を満たした品質であることが求められるのです。
いくら大量生産がメーカーの求める数だけ製造できたとしても、品質が求められている水準に達していなければ意味がありません。高品質かつ大量生産の、どちらも実現しなければならないのです。
CNC複合旋盤の重要性
そこで重要となってくるのがCNC複合旋盤の存在です。大量生産と高品質のどちらも実現するために欠かせない設備となっています。航空機や自動車で使用される部品に関しては、CNC複合旋盤でなくても製造は可能です。旋盤などの複数の設備を組み合わせることで十分です。しかしCNC複合旋盤を使用することによって、以下のメリットがあります。
一連の加工を1台でまかなえる
CNC複合旋盤では、従来の設備では複数種類を使用しなければできなかった、一連の加工作業がたったの1台でまかなえます。複数の設備を使用するとなると、その都度各設備でセッティングが必要となるでしょう。しかし1台でまかなうことによって、大幅な時間短縮が可能となるのです。大量生産において時間短縮は、非常に重要なメリットとなります。
作業者の負担軽減
プログラムによってあらかじめ設定された内容で加工がされるため、作業者が常に作業をしなくてもよい環境となります。また1台で済むため加工中に関しても、負担がなくなるのです。同じ加工をする場合でも、CNC複合旋盤を使用することで、大幅な省力化に期待ができるのです。
まとめ
航空機や自動車は精密な部品の集合体です。ひとつでも欠けてしまうと正常に稼働しなくなってしまいます。精度の高い部品を作るCNC複合旋盤と、深いつながりがあるというわけです。「株式会社青木精機」では、CNC複合旋盤による精密部品の製造を承っております。部品製造をお考えのメーカー様は、まずはお気軽にお問い合わせください。
